2012年6月1日金曜日

たいめいけん(東京都中央区日本橋)

先日、かの有名な「たいめいけん」に行ってきました。


















 お店のホームページを確認しますと、この「たいめいけん」は昭和6年4月1日(1931年)に創業されたようです。当時、先代 茂出木心護(本名 眞太郎)が、中央区新川に「泰明軒」を開店したそうです。現在、3代目が経営しているとのことです。

 1階にはカジュアルな洋食レストランが、2階には本格的な洋食レストランが、開業しています。

 私は1階のレストランに行ったのですが、写真の通り既に行列ができており、店内に入るまで約20分かかりました。

 店内は、100席以上はあるのでしょうか、非常に広く開放感があります。

 私は、「牛肉のオムライス(ガーリック風)」1850円に、「コールスロー」50円と「ボルシチ」50円を注文しました。
 客席が多いため、料理が提供されるまでの時間が結構かかるかなと思ったのですが、気にするほどではありませんでした。たしか7~8分で料理の提供があったと思います。

 まずは、ボルシチとコールスロー。いずれも50円です。もちろんこれらを単品で注文することはできません。オムライスなどのメインと合わせて注文できる品です。
 いずれも本格的な洋食屋さんらしく美味しかったです。特にボルシチは50円とは思えないほど具沢山でボリューム満点でした。



















 いよいよメインのオムライスです。写真の通り、非常に美しく、表面がつるつるに見えます。


















 オムライスの中身はご覧の通りです。


















 デミグラスソースはこれだけで味見すると若干の酸味がありましたが、なぜかこのソースをかけてオムライスとして食べると玉子の甘い味とうまくマッチして絶妙な味となります。非常に美味しかったです。

 このお店は、老舗らしく堂々たる店構えと充実の品ぞろいを有しています。値段は最初、若干高く感じましたが、このお店の歴史や人気を考えるとそれなりの金額になってしまうのも仕方ないかとも思いました。

 なお、このお店の横には麺コーナーが設けられていました。こちらも機会を見つけて伺ってみたいと思います。






















店名:たいめいけん
住所:東京都中央区日本橋1-12-10
電話:03-3271-2465
営業時間:
[1階]平日 11:00~21:00 (ラストオーダ20:30)、日祝 11:00~20:30 (ラストオーダ20:00)
[2階]平日 11:00~15:00 (ラストオーダ14:00)、17:00~21:00 (ラストオーダ 20:00)
定休日:[1階]なし、[2階]日曜日、祝日
最寄駅: 日本橋駅(都営浅草線・東京メトロ東西線)C5口より徒歩1分




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浅田次郎「天国までの百マイル」を読んで

  浅田次郎(1951年12月13日生まれ)の小説「天国までの百マイル」を読みました。

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  浅田次郎といえば、直木賞受賞作の「鉄道員」(1997年受賞)や、吉川英治文学新人賞受賞作の「地下鉄に乗って」(1995年受賞)が有名ですが、この作品はこれらの賞を受賞した後に発行されています。

 この小説は、不動産事業に失敗し破産した城所安男と、心臓病を患った母親のきぬ江と、安男の事業失敗を機に離婚した元妻の英子と、不動産事業を営んでいた頃からの付き合いのあるホステスのマリと、母親の病や介護に無関心な兄姉達と、母親の主治医などとの複雑な関係を通じて、母親との親子愛を中心に、医者達そしてマリの無償の愛などを深く切なく描いています。

 城所安男は、自身が経営していた不動産会社をバブル崩壊後に潰して破産に至ります。そして、安男は、妻子とも別れ、知り合いの弁護士紹介で包装用資材問屋に勤務していました。安男は、お金に苦労しながらも、ホステスのマリの支援を受けながら、妻子へ30万円も仕送りながら生活をしていた矢先、母親が狭心病で入院したとの連絡を受けます。

 安男の母は、女手ひとつで4人の子供を立派に育ててあげています。安男の兄姉は、一流商社社員であったり医者であったりエリート銀行員の妻であったり、みな順調に出世しているが、母親へはなぜか冷たい対応をとります。

 主治医藤本は、安男に対して、自身の勤務する広尾の大学病院では手術による治療は難しいが、千葉県鴨浦町のサンマルコ記念病院の曽我医師ならば執刀できるかも知れないと打ち明けます。高齢である母親の病気の治療に際し、リスクの大きいバイパス手術を行うのか、内科治療で確実な延命措置を採るのかで、安男の周りが反対者も出て揺れます。

 そして、安男は、愛する母親を救うため、誰に頼ることなく一人で、遠く離れたサンマルコ記念病院に借り物のワゴン車で向かうことを決意します。サンマルコ記念病院までの距離は、ざっと百マイル(約160km)。安男は、奇跡を信じて、天才心臓外科医曽我に母親の命を託しに向かいます。そして、母親の手術を終え、安男は再び立ち直るきっかけを掴みます。

 この本は、文章の流れがよくて、非常に読みやすく、比較的短期間で読了することができました。冷たい兄姉の対応などは、核家族社会の現代社会を映し出したかのようで、そのような中でも、真の親子の愛や無償の愛というものが存在することを、この本は知らしめてくれます。先日、母の日が過ぎたばかりですが、自分自身の対応の温かみのなさに心当たりがあるところもあり、この本によって、自分勝手な考えや行動が戒められました。
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